斜内山道という呼び名で慣れ親しんだシルエット。でも近づくに連れて、あるいは国道だった頃にこの岬の先端を車で走り抜けたりするときはいつだって威厳を感じずにはいられなかった。存在がとても強い。車の窓から岬の上部を見上げるも見上げきれないくらいに急に立つ岩の壁。

ときには岬の山頂部分が低い雲にかくれて見えなかったり。

どこか近づきにくさを感じていて、それは今も変わらない。

思い立って意識的に斜内山道ー北見カムイ岬ーを撮りに行った日、珍しく天気は穏やかで、海岸沿いの風もどうしようもないくらい強いわけではなく、自転車で岬に向かう絶好の日だった。自転車で少しずつ近づいていく。自転車で行くのも初めてだった。

晴れた風の弱い日だったから、一人で自転車で行けたのだと思う。

名前の通り、あるいは伝説のとおりの存在の場所。

難所だと言われた山道。

通りやすいように発破されたり、鉄路が建設されて、国道ができて。

今は、新しい国道が山体をトンネルで通り抜けるようになったが、どんなに人の手が加わってもまるで存在は変わってないと思える。

圧倒的な存在で人の前にある。

この日行けたことに感謝。

今は岩がくずれて道路が夏の間も通行止め。

でも来年は通れるとか。

この日の帰り、岬を離れて帰路についたとき、真っ黒な大きな犬に追いかけられたこともまたずっと忘れない。

​幸い、いい自転車だったのと、追い風で逃げ切ることができた。

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