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Kiyomi Okita​ Photography

Statement

 

 

 

 

30歳を過ぎた頃から故郷の風景を撮るようになった。生まれ育った街を離れて暮らしたり、旅行で他の地域を見ることで「何もない」と思っていたところには、他の土地にはないものがあることに気がつき、それが風景だった。

風景はその土地の特性を表す。山、川、沼、湿原、砂丘、汽水湖、岬、木、草花の種類、今存在する風景の全てが過去から続くもので、風景は目に見えないストーリを内包している。

加えて風景をより知って行くと、人とその土地の関わりが郷土史として立ち上がって来る。

 

過去と未来を繋ぐ今を撮る。たった数年で風景は意外にも変わる。逆に変わらない様子を撮ることも大事な記録。私に出来ることは今を撮ること。故郷の風景をどこにいても見続ける。

これとは別に、出会った風景や光景を理屈なしに撮って行く。撮りたいと思ったら撮る。なぜ写真を撮りたいかって、後で何度でも見たいからだ。自分で撮った写真を見ながらいろいろ考えたり、想像することが好きだ。写真はその時を映すが、そこから過去や未来への時の入り口の機能を備えている。

June 30, 2018

 

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