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今年の春のヤムワッカナイ辺り(ベニヤ原生花園)


May 5, 2017 ベニヤ原生花園 浜頓別町

 強風の合間を見てベニヤ原生花園に行って来た。雪解けの湿原。去年は前年の葦がそのまま立ち枯れてふっさふっさだったが、今年は前年の葦が見事に倒れ、夏の間、生い茂る葦で隠れて見えない細い川がずっと先まで見えていた。

 この辺りはアイヌ語の地名がついていて、「ヤムワッカナイ」という。「冷たい水」との解釈がある。この細い川は海岸に平行で、この細い川より更に海側にもっと川らしい幅の「川」があるが、実際は川ではなく限りなく川のような沼だ。駐車場の案内板には「長沼」と書いてある。実際、散策路で長沼に沿ってベニヤ原生花園の奥に行くと川の行き止まりをを見る事が出来る。「オントキタイ」というアイヌ語地名がこの川の行き止まりの辺りをいうようで、「オントキタイ」は「沼頭」とか「よどんだ」とかの解釈も含むようである。

 ヤムワッカナイの記載がある地図を見るとこの二つの水の流れの間に記載があり、ぱっと見どっちか判断できない。ただ、細い方の川が昔は川幅が広かったのであれば、というのと、ヤムワッカナイの解釈の1つに「冷たい飲み水」というのもあることから(「淀んだ」の解釈のあるオントキタイの地形と繋がる長沼の水を飲む事はないとして)、ヤムワッカナイは現在細いほうの川辺りをしめているのかなと思う。ただし、実際、この水がその昔飲めたのかどうか、私の手持ちの資料からはアイヌ語から想像するしかない。ちなみに現在この細い川の水の色はモール温泉の色と一緒だ。もっと昔、このあたりが葦原でなかったのであれば飲めたのかもしれないし、どうなのだろう。

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